グランドセイコーの歴史

History of Grand Seiko


グランドセイコーメカニカルイメージ

History of Grand seiko

1960年の初代グランドセイコー以来、50年に亘り実用時計の最高峰を目指し挑戦を続けてきたグランドセイコー。歴代モデルの志を現在のグランドセイコーも受け継いでいます。時計の大正堂はスプリングドライブ搭載を始めとしたグランドセイコーの数々をご案内いたします。


グランドセイコー歴史 1960年〜1972年

初代グランドセイコーイメージ

1960年初代グランドセイコーから1972年モデル(全モデルではありませんが)までを案内いたします。

発売当初から高水準の時計であることがおわかりいただけるかと思います。ご販売できる商品はありませんので画像をお楽しみください。1960年、クラウンをベースとして特別調整および仕上技術が施された「グランドセイコー」が発売。No3180は総金張りケースで2万5000円。当時の大卒初任給の二倍という高級品でした。ここからグランドセイコーの歴史がスタートしました。

セイコー腕時計グランドセイコー以前の歴史

グランドセイコーが発売されるまでの1913年国産初の腕時計「ローレル」から1959年「クラウン」までを掲載いたします。鮮明が画像をご用意することができませんでしたが、当時のイメージをお伝えすることはできのではと思っています。

セイコーローレル1913年イメージ

seiko-1913年ローレル国産初の腕時計。

セイコースーパー1950年モデルイメージ

1950年スーパー:初めての本中(ほんなか)3針(2針ベースの改良ではなく最初から中3針として新設計)腕時計。

セイコーマーベル1956年モデルイメージ

1956年マーベル:諏訪精工舎製。設計、製造の両面ともに独自の斬新な方法で開発。精度、耐久性ともに当時国産最高の腕時計。

セイコークロノス1958年モデルイメージ

1958年クロノス:第二精工舎製。高精度ながら薄型で、美しいムーブメント外観。

セイコージャイロマーベル1959年モデルイメージ

1959年ジャイロマーベル: 自動巻機構にセイコー独自開発の「マジックレバー」を使用。少数の部品で高い巻き上げ性能を実現した画期的なモデルです。

セイコークラウン1959年モデルイメージ

1959年クラウン:大型のてんぷ、歯車形状の改良など、「マーベル」をさらに進化させ、実使用時に安定した高精度で高い信頼性を誇りました。

 


グランドセイコーの歴史-グランドセイコーの誕生


初代GS1960年モデル

初代グランドセイコー1960年

■キャリバーNo:3180

■手巻・25石

初代グランドセイコー。「スイスの最高級品へ挑戦する国産最高級品」として、当時のスイス・クロノメーター優秀規格と同一の社内検定を行い、これに合格したものが歩度証明書付きで発売された。ケースは80マイクロメートルの総金張り仕上げ。

GSセルフデーター1964年

グランドセイコーセルフデーター1964年

■キャリバーNo:5722

■手巻・35石

カレンダー機能が搭載され、防水性能も50メートル防水となり、より実用性能が向上したモデル。ケースがステンレス製になり、12時位置にSEIKO、6時位置にGrand Seikoロゴが配置された。

GS初の自動巻モデル1966年

62グランドセイコー1966年

■キャリバーNo:6245・6246

■自動巻・35石

グランドセイコー初の自動巻モデル。自動巻(りゅうずを巻く必要がない)であることをデザイン上で強調するために、りゅうずを4時の位置に目立たぬように配置しているのが特徴。

GS44GS1967年

44グランドセイコー1967年

■キャリバーNo:4420

■手巻・27石

第二精工舎(現セイコーインスツル)製造として初めてのグランドセイコー。GSとしての高性能はもちろん、現代のGSまで連綿と受け継がれている「セイコースタイル」の外装デザインを確立した意義深いモデル。

19GS女性用10振動モデル1968年

19グランドセイコー1968年

■キャリバーNo:1964

■手巻・23石

女性用の小型、10振動ムーブメントを搭載。世界で初めて発売された女性用10振動腕時計に搭載された「キャリバー 1944」をベースに、セイコーの技術陣がさらに精度、品質の追求を行い開発した。

45GS手巻き10振動モデル1968年

45グランドセイコー1968年

■キャリバーNo:4520・4522

■手巻・25石

自動巻の61GSに続いて発売された、手巻10振動モデル。従来の手巻の57系GS、44系GSに比べてより薄型のムーブメントサイズ。自動巻の61GSと同様、姿勢差や外乱の影響などに対してもより安定した高精度を実現した。日付つきモデルには、瞬間日送り機構が搭載されていた。

61GS自動巻10振動モデル

61グランドセイコー1968年

■キャリバーNo:6145・6146

■自動巻・25石

国産初の自動巻10振動モデル。10振動により等時性に優れ、姿勢差や外乱の影響などに対してもより安定した高精度を実現可能になった。自動巻の巻上げ方式はセイコー独自のマジックレバー方式を採用。当時のセイコーの最高峰モデルとして発売された。

45GS1969年VFAモデル

45グランドセイコー V.F.A.1969年

■キャリバーNo:4580

■手巻・25石

V.F.A.とは「Very Fine Adjusted」の略。精度が月差±1分以内という、機械式腕時計としての正確さを極限まで追求した超高精度モデル。「グランドセイコー特別調整品」と名付けられて発売された。

61GS1969年VFAモデル

61グランドセイコー V.F.A.1969年

■キャリバーNo:6185・6186

■自動巻・25石

V.F.A.とは「Very Fine Adjusted」の略。精度が月差±1分以内という、機械式腕時計としての正確さを極限まで追求した超高精度モデル。「グランドセイコー特別調整品」と名付けられて発売された。

56GS1970年モデル

56グランドセイコー1970年

■キャリバーNo:5641・5645・5646

■自動巻・25石

消費の多様化の時代を迎えつつあり、軽く、薄く、小さく、使いやすいものが求められるようになってきていた。そういった時代の要請にこたえるべく、高精度な自動巻でありながら薄型化(ムーブメント厚さ:4.5mm)を実現し、手首に軽くフィットする端正なデザインでまとめられたモデル。

1970年:グランドセイコースペシャル

当時のGS規格よりもさらに厳しい精度基準*を課したグランドセイコースペシャル。自動巻・10振動の61GSをさらに入念に仕上げたもので、精度、デザインともにセイコーの最高峰の高級腕時計として発売された。

*平均日差+3秒~-3秒、最大姿勢偏差7.0秒以下など。

19GS婦人用1972年VFAモデル

19グランドセイコーV.F.A.1972年

■キャリバーNo:1984

■手巻・23石

女性用機械式腕時計としての精度の極限を求めて、極めて精密な調整を行い月差±2分を実現。女性用としては最高水準を達成した画期的モデル。


グランドセイコーの歴史-グランドセイコーの復活


1988年から1998年まで

クオーツ腕時計の発売により最高精度腕時計の座を譲ったグランドセイコーは、1970年代初めに一度生産を中止しましたが、

1988年に高精度クオーツムーブメントを搭載して復活。

1993年には「世界最高峰のクオーツ」9Fを開発。1998年には完全新設計の機械式9Sムーブメントを搭載し、

実用腕時計の最高峰として完全復活を果たしました。

1988年:95GSモデル

クオーツを搭載して復活したグランドセイコー。当時の年差クオーツムーブメントに使われていた水晶振動子よりも耐温度特性などに優れた高品質(年差±10秒)の水晶振動子を採用した9581、9587ムーブメントを搭載し、発売された。

1993年:9F8系GS

「クオーツを超えたクオーツ」。腕時計の本質を追求し、従来のクオーツでは実現不可能だった、

「バッククラッシュオートアジャスト機構」「ツインパルス制御モーター」「瞬間日送り機構」数々の

新機軸を開発、搭載した。


1998年:9S5系メカニカルGSの復活モデル

歴史と伝統に先進技術が融合。スイス・クロノメーター検定を超える新GS規格のもと、24年振りに復活した機械式グランドセイコー。歴史的メカニカルモデル(SBGR001,003等)


2000年から現在まで

伝統に立脚しながらグランドセイコーの新境地を切り開いたメカニカルGMT。ぜんまい駆動でありながらクオーツと同等の高精度を実現した独創の機構スプリングドライブ。ぜんまい駆動のクロノグラフの中で最も正確で信頼性の高いクロノグラフを目指して開発されたスプリングドライブクロノグラフ。動力ぜんまいやひげぜんまいの素材から新規開発をし、41年振りに新規開発を成し遂げたハイビート36000など、腕時計の原点と頂点を同時に目指すグランドセイコーの挑戦に終わりはありません。

2002年:メカニカルGMT誕生。

グランドセイコーとして初めての「4本目の針(=GMT針)」を持つモデルとして誕生。伝統の「セイコースタイル」デザインをアクティブに進化させながら、ダイヤルの仕上げには伝統の「砥石目仕上げ」を復活させるなど、21世紀のグランドセイコーの飛躍の礎とも言えるモデル。

2004年:9R6系GSスプリングドライブ

世界唯一の機構、スプリングドライブ。ぜんまいのほどける力を水晶振動子が正確に制御する独創の機構、自動巻スプリングドライブを搭載。ぜんまいの力で駆動しながら、クオーツと同等の高精度(平均月差±15秒、日差±1秒相当)を実現。

2007年:9R8系GS

スプリングドライブクロノグラフ。駆動方式は「スプリングドライブ」、動力伝達方式は「垂直クラッチ方式」。ぜんまいで駆動するクロノグラフの中で、最も正確で信頼性の高いクロノグラフを作り出したいという思いから開発された。


2009年:9S8系GS

41年振りの高精度自動巻10振動。

グランドセイコーのために41年振りに開発された自動巻10振動ムーブメントを搭載。「動力ぜんまい」、「ひげぜんまい」というパーツをともに素材から開発し、新設計の脱進機を搭載した最新型ハイビート。


2010年:9S6系GS

従来の9S5系機械式モデルを、3日間持続に。さらに、ひげぜんまいと脱進機も最新の素材、製法を採用し、実使用時の精度の安定性がより向上した。


グランドセイコーは2016年に誕生から56年を迎えます。グランドセイコーの56年は、腕時計の原点と頂点を同時に究めようとしてきた56年でもあります。

時は移り、テクノロジーは飛躍的に進化しましたが、グランドセイコーに込められた挑戦する精神は、少しも 変わっていません。

これまでの年月も、そして、これからもずっと。


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